Thai Crispy Pancake (Kanom Buang) タイ風クリスピーパンケーキ(カノムブアン) 

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サワディーカー!パットです。 
今日ご紹介するのはタイの伝統的なデザート「カノムブアン」 

Phraya Sihasak Sanitwong(R.T.チュムサイ氏)はタイのデザートに関する本の中で、「カノムブアン・タイは冬のデザートである。一年中お菓子を販売している人は別として、冬が終わるとエビの風味が悪くなるので作られなくなる。」 と言っています。ここでいうカノムブアンはエビの入ったカノムブアン・ケムのこと。冬は干潮の時期なので、エビが豊富なことに加え、とても脂がのっています。エビの身とエビの脂を具として調理すると美味しさが引き立ちます。そのため、古代の人々はこのデザートを冬のデザートだと言っていて、 12月によく食べられていました。 

タイのデザートの本にはカノムブアンに関するこんなエピソードが紹介されていました。「カノムブアンは、仏典の一つである『ダンマパダ』の『独裁者』第3の章に名前が載っている。コシヤというケチな大富豪の話。彼はカノムブアンをたくさん食べたいが、誰にも分け与えたくない。そこで彼は、誰にも知られないように7階建ての城の頂上で妻に作らせていた。しかしブッタに心酔していた彼は、ブッタの弟子のプラ・モッガッラに命じて自らを拷問させ、自分が悪いことをしていると感じさせた。そして、ついに悟りを開きケチから慈愛に満ちた人間に生まれ変わった。」このように遥か昔、ブッタの時代からカノムブアンというお菓子が存在したということを裏付けていますね。 

R.T.チュムサイ氏は、焼き菓子の製法はタイ北部からアユタヤやラッタナーコシンまで広まったと推測しています。カノムブアンはタイ古来のデザートで材料も入手しやすく作るのは難しくありません。しかし、生地を丸く、薄く、サクサクとしたシートに焼き上げることは熟練するまで練習しなければならない技術と技能が必要です。 

具材には2種類のタイプがありまして、 
・カノムブアン・ワーン(甘いカノムブアン)はフォイト―ン、柿、ゴマ、レーズンなど。 
※フォイト―ンとは甘い卵の黄色い素麵状のお菓子で、フォイト―ンだけを使ったカノムブアンもあります) 

・カノムブアン・ケム(甘じょっぱいカノムブアン)は炒めたエビとココナッツをトッピングし、香りを出すためにコリアンダーを添えたもの。 

カノムブアンには多くの種類がありますが、最も一般的なのは先ほど紹介した古式ゆかしいスタイルのカノムブアン・タイ(カノムブアン・ボラーン)です。海老のトッピングには、細かく刻んだ大きな川海老を使い、海老の脂と胡椒やコリアンダーを混ぜます。砂糖、ナンプラー、塩で炒めて味を調えます。川エビの代わりに干しエビを使うことも。甘いトッピングの方はフォイトーンや薄切りの干し柿などにハニーデューが混ざっており、最近では、赤く色付けしたココナッツがよく使われています。特徴はグミのようになるまで煮込んだココナッツシュガーから作られたクリームを使っていることです。 

それとは別に最近はメレンゲやココナツクリーム、チョコクリームに派手な色のゼリーなどを使ったものもあるようです。 
米粉や小麦粉から作られたパリッとした生地にクリームと具材を載せてくるっと挟んで焼き上げた可愛いお菓子です。 

今日は3つの有名なスイーツのお店へ味見にご案内します。 

1.Khun Dao Thevet 

カノムブアン・クン・ダオは、古くからあるデザートを現代風にアレンジしたものです。美味しく改良してますが昔ながらの正統なレシピを保っています。テーウェート地区で有名なお店で20年以上続く伝統の美味しさで良い材料を使っています。外はカリッと、中はふんわりとした生地で味はまろやかで、他では味わえない秘伝のレシピです。食べ始めたら止まらない美味しさです。555 ! 
テーウェートとバングランプー に本店がありますが、今はセントラルワールドやエンポリアムなど、多くの有名デパートで営業しています。今日来たのはセントラルワールドの7階のトップスマーケットの入口の店舗です。 
値段は1個12バーツとお手頃。 

2. Mae Lek 

このお店のカノムブアンも同じく古くからのスタイル、カノムブアン・タイです。このお店はパヤタイ地区にあるタイ財務省のマーケットで昔から売っているそうです。あのお菓子の甘い香り……まだお店が見えないのに香りが届いてきますね。薄い皮、サクサクの中身、甘すぎなくてちょうど良い。もちろん店頭で買えますが、 Lineman、 Grab、Robin Hoodなどのデリバリーアプリでも注文できますのでぜひご利用ください。値段は1個10バーツとお手頃です。 

 
お店の場所は、Soi Pibulwattana 5, Ministry of Finance Market Bangkok (Tops Dailyの向かい)  
営業時間は、月〜金 07:00 – 18:00 , 土曜日 09:00 – 17:00 です。 

3. Pannathorn Thai dessert. 

ナショナルスタジアムにある老舗のデパートMBK。最近タイ人にも人気の日本のドン・キホーテの支店がオープンしました。MBKのもう一つの有名なものは、大きな昔ながらのスナックバーです。このお店はMBKデパートで長い間営業しておりMBKに行ったことがある人なら誰もがカノムブアンを買っていることでしょう。お店は4階の真ん中のエスカレーターの近くにあります。4階に行くと甘い香りが立ち込めています。店の目玉は、具の種類が豊富なことです。生地はオリジナル味、炭火味、パンダン味などいろいろな味があります。カノムブアン・タイも現代スタイルのクリームたっぷりのカノムブアンも両方売っています。しかし、作り置きされているせいか冷めていて少しパサパサしていました。値段は1個10バーツです。 

カノムブアンは手軽に食べられるタイの魅力的なデザートの一つだと思います。 
街中の屋台、市場、スーパーのフードコート、デパートなどで買うことができます。 
作り方を見るのも楽しいですよ! 
しかし、どのお店でも美味しいというわけではないでしょう。機会があれば、ぜひ食べくらべてみてください。そしてどこが美味しかったか私とシェアしてくださいね! 
それとあまり日持ちするお菓子ではないのでお早めにご賞味くださいね。 

それでは、また! 

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