

今日ご紹介するWat Ratchaburana(ワット・ラーチャブーラナ)はアユタヤで最大かつ最古の寺院の一つです。1924年にアユタヤ王朝の8代目の王、ボーロマラチャティラート2世(チャオ・サム・プラヤー)によって建立されました。権力闘争で命を落とした二人の王子のために弟である8代目の王が兄たちを偲んで建てたという悲しい歴史があります。
1956年に盗賊団に襲撃され、本堂内の地下にある納骨堂が掘り起こされ、財宝が盗まれたことがあります。その後、美術局による修復と発掘調査が行われ、残されていた多くの財宝や金製品が発見されました。現在はチャオ・サン・プラヤー国立博物館の王室遺物室に収蔵されています。

ワット・ラーチャブーラナのプラ・プラーン(仏塔)は、寺院内の重要な古代遺跡です。このクメール様式の仏塔には大きく奥行きのある3つの部屋が小さい順に並んでいます。一番奥の部屋は最も重要な部屋で、黄金の仏塔の中に仏舎利(仏陀の遺物)が納められています。周囲には多くの仏像が安置されています。


ワット・ラーチャブーラナは広大な王宮寺院で、内部には様々な建物が建っています。寺院の中心となるのは本堂で、周囲を屋根付きの回廊が囲んでいます。東側前方には僧房、西側後方には戒壇(戒律を授ける神聖な場所)が同じ軸線上に位置しています。古代の遺跡しか残っていないにもかかわらず、過去の壮大さと栄光の痕跡を今なお感じることができます。そして静寂と寂寥感が日本で言う詫び寂びに通じるものがあるでしょうか。また、美術局は本堂内部へ降りる階段を整備し、観光客が地下室の壁画を鑑賞できるようにしました。ただし、現在地下室は改修工事のため閉鎖されています。

入場料はタイ人10バーツ。外国人50バーツ。

寺院では、日差しや雨から身を守る傘を無料で貸し出しています。
アユタヤを訪れるなら、ぜひ訪ねていただきたい、アユタヤの歴史的な寺院の一つです。長い歴史に加え、その美しさはアユタヤの他の寺院にも劣りません。
場所:アユタヤ歴史公園内、Inside the Ayutthaya Historical Park, Tha Wasukri Subdistrict, Phra Nakhon Si Ayutthaya District, Phra Nakhon Si Ayutthaya Province
営業時間:毎日8:00~18:00
電話番号:035 242 525