

サワディーカー!パットです。
今日はチェンマイにある博物館を紹介するよ!
この博物館は、チェンマイ大学芸術文化振興局内にあります。研究に値する様々な形態の古代ランナー家屋を後世に伝えるために展示・保存しています。各家屋は、ランナー家屋の価値と重要性を認める様々な機関や個人から移築・保存の支援を受けた古代家屋です。
現在、博物館には10棟の家屋と4棟の納屋があります。それぞれの家屋は100年ほど前の民家で独自の起源と歴史があります。過去の職人の知恵を保存し、研究する価値のある文化遺産です。ここはランナー建築と生活様式を研究・調査する場所であり、チェンマイ県の貴重な文化的観光名所の一つです。
昔、タイ北部の人々がどのように家を建てて住んでいたのか、それぞれの家を訪ねてみましょう。
1.コロニアルハウス –ケリペル家

西洋建築の影響を受けた建物で17世紀から18世紀の植民地時代の家屋としてコロニアル様式と呼ばれています。かつてイギリス人貿易商のアーサー・ライオネル・ケリペル氏が所有していた家屋を保存したものです。1926年頃に建てられたラーマ5世の治世中に人気となった住宅建築の特徴があります。ケリペル氏は、ボンベイ・ビルマ貿易会社の英国人役員でした。ボンベイ・ビルマ貿易会社は、ビルマとタイ北部のチェンマイ、ランプーン、ランパーン、プレーの各県で森林伐採権を取得していました。ビルマ人労働者の作業を監督するためにやってきたイギリス人官吏の多くがチェンマイ県に自分の住居を構えました。ケリペル氏もその一人でした。
2.チェンマイ市民の家―パヤ・ポン・ランカ家



チェンマイ市街地にあったローカルハウスを移築しました。当時の富裕層の家の一例です。2つの切妻と破風があるツインハウスのように見えます。高床式のこの家の構造は柱と梁で成り立っています。元の持ち主は、パヤ・ポン・ランカとナン・カムンでした。この木造家屋はちょうど1296年にランナー王朝の首都として建設されたチェンマイ市の600周年の1896年頃に建てられました。この家はとても貴重です。所有者はこの家をできるだけ長く保存したいと考えています。
3.カラエハウス – ウイ・パッド(パッドおばあちゃんの家)

双子のような家が南北の軸に沿って配置されています。2つの家の屋根が樋でつながっています。「カラエ」という言葉は、「交差」または「重なり合う」という意味の「カラン」という言葉に由来していて、切妻の上部にある特徴的な木彫りが「カラエ」です。この家の元の所有者は、チェンマイ県チョームトン郡パプルー地区出身のウイ・パッド・ポッタです。この家は80年以上前に建てられたと推定されています。すべて木造の高床式住宅です。家の大きさはコンパクトに見えます。幅は約7メートルです。
4.プルアンプークハウスー伝統的なランナーの竹の家


ランナーの伝統的な竹で建てられた小さな家です。少し高床式です。昔はこのような家は庶民が自分達で建てたものでした。竹を切って組み合わせて家の構造を作り、釘で固定します。木の柱の場合もありますが、全体的には屋根の構造など、家の構成要素のほとんどは竹で作られています。屋根や床はわらで作られています。また、このタイプの家は新しい家族を築く夫婦にも適しています。お金を集める前に一時的な宝物庫として建てられることがよくあります。そしてさらに家を拡張する際に木を使うことがあります。
5.カラエハウス – パヤ・ウォン家


こちらもカラエハウスです。2つの家が樋を接して建っているのがカラエハウスの特徴です。家の前の軒下のエリアは仕事とくつろぎのエリアです。柱と梁の構造でチーク材で建てられています。この家の所有者は、ランプーン県パサン郡パクボン地区バンソップターの村長です。1897年頃に建てられた家です。三世代に渡って住んだ後、プラ・プッタバット・タク・パーのプラクル・ウェルワンピタク僧侶が買い取り、解体し、ランプーン県パサン郡ナコンチェディ地区バンメーアオのスワンウィハン寺院に再建されました。その後、シンガポール人のハリー・ウォン氏が購入し、彼の没後、ウィニット財団 – クニン・パニー・ウィニッナイパク博士がこの家の再建を支援し1998年にチェンマイ大学に寄贈しました。
6.タイ北部の家 – ウイ・ケーオ家


この家の構造も柱と梁で支えられています。このタイプの家は高さが約1メートルと低いため、木材を節約できます。釘を使用して構造物を固定することがより一般的になった時代でした。釘の使用でより早く建設することができました。元の所有者は、サントクト地域の村人であるインおばあさんとケーオおばあさんです。70年以上前の第二次世界大戦中に建てられました。取り壊される前にウィティ・パニチャパン教授が京都精華大学の矢ヶ崎財団の支援を受けて、1987年に家を購入しました。インおばあさんは引っ越しましたが、ケーオおばあさんは1997年に亡くなるまで生涯愛する家に住み続けました。その後、この場所に移築されました。
7.タイ・ルー・ハウス – モン・トゥード家








建築材料はすべてチーク材です。この家はもともと、チェンマイ県ドイサケット郡ルアンヌア地区のタイルー族出身のトゥード・ バイスカン(モン夫人)のものでした。そのため、この家は別名「ルアン モントゥード」と呼ばれています。この家は 1917 年に建てられました。チェンマイ県ドイサケット郡バン パ カンの古い木造家屋から集められた木材を使って建てられました。その時、3 頭の象と牛を使って木材を運ばせ家を建てました。寝室とキッチンがある美しくシンプルな形の平民の家のモデルです。当時を思わせるタイらしい生活用品や小物などが飾られていました。
8.メーテーン民族家屋

この家のスタイルは、すべて堅木で建てられた2つの切妻屋根を備えた家です。高床式住宅で家の前と後ろの両方に階段があります。構造は柱と梁です。ダボに穴を開けて組み立てます。元々はノイピンの家でしたが、カーンタカム夫人に受け継がれました。チェンマイ県メーテーン郡チョーレー地区バンパパイに1917年頃に建てられ、ジャンポット・パンティップ財団の支援を受けて2008年に移築されました。
9. パンヤハウス – アヌサーン・スントーン家

このスタイルは、ビクトリア様式やヨーロッパの影響を受けた家屋です。ヨーロッパのスタイルをこの熱帯気候に適応させて建てています。宣教師やイギリスの木材商人、そしてバンコクの知事によって持ち込まれたスタイルです。建築技術はより現代に近いものになっています。建設ツールも現代的になり、木材を切断して角柱、梁構造、垂木、壁を作るのがスムーズになりました。組み立て、木材を接合するのもより完璧です。構造を保持するために釘とナットを使用することで、より便利になり、建設時間が短縮されます。元々は、1924年頃にルアン・アヌサーン・スントーンとカムティアン・チュティマ夫人が息子のヨン・チュティマ博士のために建てました。チャン・クラン通りのアヌサーン・スントーン市場エリアにあり、後に相続人がこの家をチェンマイ大学に寄贈しました。2004年に保存と再建を支援するチュムパット・パンティップ財団と協力して移築しました。
10.メーナイ・カムティエン – ファーライ・ハウス

この木造住宅にはユニークな特徴があります。それは、家の四方の壁が木製の引き戸になっていることです。家の換気をよくするためです。ルアン・アヌサン・スントーンとカムティアン夫人がカムティアン夫人が1930年に亡くなり、ルアン・アヌサン・スントーンが1934年に亡くなるまで、この家に住んでいました。その後、1969年に子孫がこの家をプラ・アラム・ルアンのスアンドック寺院に移築しました。寺院はこの家を事務所として使用していました。2019年スアンドック寺院は、チェンマイ大学にランナー芸術文化の保存を目的とするユニットがあることを考慮し、この建物をチェンマイ大学に寄贈しました。
~ランナー伝統家屋の他、この博物館には4棟の米納屋も展示されています。~
11.ロンカオパサン


元々はランプーン県パサン郡のナンタックワン家の大きな米貯蔵施設でした。現在はランナー伝統家屋博物館の管理下に置かれています。建築様式から推定して築年数150~170年の建物です。屋根の下の三角形に美しい孔雀の彫刻が施されているのが特徴です。
12. ロンカオ – 小さな米蔵

6本の柱がある小さな米貯蔵庫です。2009年に古い米蔵と住居修繕で残った木材で建てられました。このような壁のない米蔵では「サウィアン」という竹籠に米を入れて保存していました。この竹籠は湿気や害虫からコメを護ることができます。
13. ロンカオラオワット


この米貯蔵小屋は高さ約3メートルの大きな木の柱の上に設置されており、階段はありません。幅約1.5メートル、長さ約10メートルの木の柱を14本使用しています。家の中に大きな米貯蔵施設があることは、家の主人が安定した地位にあることを示しています。家の下に薪が大量に並んでいれば、その家の主人は勤勉であり、賞賛に値するということを意味していました。この米貯蔵小屋は1999年にカラエ・パヤウォンの家の隣に建てられました。
14.ロンカオサラピー

ロンカオ サラピーは1907 年にポートーによって建てられ、その後チェンマイのサラピー地区のムエンジャイ・トンカマが購入しました。8 本の大きな柱で支えられた中央の収納スペースがバルコニーで囲まれています。2008年に、ハンス・ユルゲン・ラングホルツ教授とその妻であるアグネス・ラングホルツ医学博士はチェンマイ大学に寄贈し、移転を支援しました。
この博物館は、生き方について学ぶ源泉であると考えることができます。ランナー王朝時代の知恵を生かした、現代にいたる創造的で持続可能な社会のためにランナー族の芸術と文化の促進を目指しています。どの家も魔法のように不思議な感じがしました。奇妙な懐かしいような感覚もあります。あなたは住んでみたくなりましたか?
Address : チェンマイ大学芸術文化振興局
Office of the Promotion of Arts and Culture Chiang Mai University, 239 Huay Kaew Road, Suthep Subdistrict, Mueang Chiang Mai District Chiang Mai Province 50200
Contact number : 053-943 626
Business days and hours 火曜日~日曜日の午前8時30分~午後4時30分まで見学可能(月曜日と祝日は休業)
入場料:- 観光客/一般の方 – 100バーツ
- チェンマイ大学卒業生 – 入場料無料
- 学生、60歳以上の方、教育関係者
(学生証または身分証明書をスタッフにお知らせください)
- 僧侶、修道士、尼僧、聖職者、障害者 – 入場料無料
(係員に証拠をご提示ください)
MAP : https://maps.app.goo.gl/rvM5gBEWNddThjRt6