
フアランポーン駅(正式にはバンコク鉄道駅)は、バンコクの中心に位置するタイの主要な鉄道駅で、首都バンコクの玄関口として重要な役割を果たしていました。この駅は、タイの鉄道旅行の歴史を物語るシンボル的な存在で、ドイツのフランクフルト駅をモデルにデザインされた半円形の屋根のヨーロッパ風の美しい建築が特徴的です。
フアランポーン駅は1916年に開業し、100年以上にわたりバンコクの鉄道の中心として機能してきました。2021年12月、フアランポーン駅に変わる新しい玄関口として、バンス―駅(クルンテープ・アピワット中央駅)を開業し、全ての列車の運行を終了すると報道されていましたが、当面は近郊列車を中心に少数の列車の運行が継続しています。
以前はチェンマイまでの北本線、ウボンラチャターニーとノンカイまでの東北線、サケオとラヨーンまでの東線、そしてナラティワートまでの南線、さらにマレーシアのバタワースに続く国際鉄道の路線がここを起点に一日約200本の列車が発着していました。
バンコク鉄道駅(フアランポーン駅)は、単なる旅の出発点ではありません。100年以上の歴史を持つこの駅は、バンコク、鉄道、コミュニティ、そして社会に関するさまざまな物語を今に伝える場所でもあります。
この駅は、長年にわたり鉄道旅行の象徴として親しまれてきました。列車に乗るためにこの特徴的な駅舎を訪れることが記憶として残っている人も多いでしょう。ここでは、鉄道とともに歩んできたバンコクの歴史が感じられ、訪れるたびにその独特の雰囲気に包まれます。
そしてこのフアランポーン駅の中に博物館ができました。
タイ鉄道博物館の運営開始と目的
タイには鉄道にまつわる物語が数多くあり、それを学び尽くすことはできないほどです。鉄道博物館財団は、タイの鉄道の歴史やさまざまな物語を収集し、興味のある人々が学べる場を提供することを目的として、バンコクの鉄道駅に小さな博物館を併設しました。ここでは、タイの鉄道の過去と現在を感じながら、歴史を学ぶことができます。
「タイ鉄道博物館」は、2015年10月21日より正式に運営を開始しました。その主な目的は、鉄道輸送事業に関する学びの場を提供し、研究、情報交換、そして技術革新を促進することです。また、鉄道輸送分野における技術の活用を推進し、鉄道科学に関心のある人々に対して奨学金や賞を提供することも重要な役割の一つです。
タイ鉄道博物館は、タイ国内外の人々が訪れ、学び、研究できる場所として開放されています。博物館は3階建てで、各階で異なる展示が行われています。

1階には、お土産販売コーナーがあります。ここでは、タイ鉄道に関連する雑貨を取り扱っており、旅行の思い出として、プレゼントとして最適です。例えば、写真立て、列車のチケット、Tシャツ、帽子、バッグ、マグネット、名刺入れ、キーチェーン、ペーパーウェイトなど、様々なアイテムが揃っています。


鉄道事業で使われていたアンティークや古い機器の展示エリアもあります。これらの展示物は、過去に実際に使用されていたもので、訪れる人々にとって懐かしいものや、初めて見るものも多いでしょう。鉄道の歴史を感じさせる貴重な品々が並び、タイ鉄道の過去とその変遷を垣間見ることができます。



また、1階には鉄道模型も展示されています。これらの精巧な鉄道模型は、昔の列車や駅の風景を忠実に再現しており、鉄道ファンにとってはたまらないコレクションです。模型を通じて、タイ鉄道の歴史的な側面を視覚的に楽しむことができ、過去の鉄道の姿を感じることができます。

2階は、タイ鉄道の歴史とその技術的な進化を展示するエリアです。ここでは、鉄道の誕生から現在に至るまでの重要な出来事や、タイ鉄道の発展に貢献した技術革新が紹介されています。鉄道ファンや歴史に興味がある方々にとって、貴重な資料や展示が満載で、タイの鉄道業界の歩みをじっくりと学ぶことができます。

ラーマ7世時代の椅子も展示されています。この椅子は特別列車の車内で使われていた王室用のもので、当時の鉄道や社会に関連する歴史的なアイテムで、タイの王朝時代の文化やデザインを感じることができます。

列車に乗っているかのような雰囲気を再現したコーナーもあります。このエリアは、訪れた人々が実際に列車の車内のような環境で写真を撮影できるスペースです。鉄道旅行の思い出として、素敵な写真を撮ることができます。

昔の計算機も展示されています。かつて鉄道の運行や管理に使われていたもので、当時の技術を感じることができます。現代のデジタル機器とは異なり、手動で操作するタイプの計算機は、今では貴重なアンティークとなっており、鉄道の歴史とともにその進化を実感することができます。

列車旅行の危険を警告するポスターも展示されています。鉄道駅には、乗客が安全に旅をするためのさまざまな注意事項を伝える警告サインがたくさんあります。例えば、ホームでの立ち位置や、列車に乗り降りするタイミングなど、些細なことでも、安全に旅を楽しむためには大切なポイントです。これらのサインを見て、守ることで、みんなが安心して鉄道の旅を楽しめるんですね。今では少し懐かしくもあり、昔の旅行者たちがどんな注意を払っていたのかを知ることができる貴重な資料です。

3階へは、少し狭くて急な階段を登ります。気をつけて上がりましょう。

鉄橋・トンネル・駅舎・湖・山・樹木など、タイ国内の鉄道風景を再現したものです。
蒸気機関車やディーゼル車、客車、貨物車が走っています。
遠くに見える鉄橋は有名なチェンマイのホワイトブリッジでしょうか。


訪れた人たちが鉄道の雰囲気を感じながら写真を撮れるように、鉄道駅のレプリカも用意されています。まるで本物の駅にいるかのような雰囲気で、思い出に残る素敵な写真が撮れるスポットです。家族や友達と一緒に、タイの鉄道の歴史を感じながら楽しいひとときを過ごしてみてくださいね。

昔の鉄道チケットも展示されています。当時の鉄道旅行の風景を感じさせてくれる貴重なアイテムです。鉄道の歴史を物語る一部として、訪れる人々は、タイの鉄道がどのように発展してきたかを学ぶことができます。
博物館は小さいかもしれませんが、それだけではありません!
実際の列車を見ることもできるんです。フアランポーン駅の現在はもう使っていないプラットフォームに停車した列車は、まるで昔の時代を再現したような雰囲気が広がっており、鉄道の歴史をよりリアルに感じることができますよ。



蒸気機関車は、初期の列車で、蒸気圧(水)を使って車輪を回し、列車を動かす仕組みを持っていました。現在では、このタイプの機関車はほとんど使われていませんが、かつては鉄道の発展に大きな役割を果たしていました。
この蒸気機関車は1928年に使用が始まり、1968年には運行が終了しました。その歴史を感じさせる貴重な展示物として、今でもその姿を見ることができます。蒸気の力で動くその力強さと、当時の技術の進化に触れながら、鉄道の魅力を再発見することができるでしょう。


ディーゼル電気機関車は、ディーゼルエンジンを動力源として、車輪を回し、自走だけでなく、客車や貨物車両を牽引することができます。この技術は、鉄道の運行効率を大きく向上させました。
このタイプの機関車は1952年に使用が始まり、1987年に運行が終了しました。現在では見ることが少なくなったディーゼル電気機関車も、当時の鉄道技術の進化を象徴する貴重な存在です。その歴史を感じながら、機関車の力強さや精密な仕組みに触れてみてください。
小さな博物館に詰まったタイ鉄道の歴史
この小さな博物館には、過去の思い出とタイ鉄道局の歴史がぎっしり詰まっています。
展示されているものの中には、昔の旅行者たちが一度は見たことがあるものもあるでしょう。しかし、もう長い間見かけていないものや、人生で初めて目にするものもたくさんあります。鉄道に関するあらゆる歴史が感じられ、訪れるたびに新しい発見がある、まさにタイ鉄道の魅力が詰まった場所です。鉄道が好きな方はもちろん、一般の観光客にもおすすめのスポットです。次回バンコクを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。
アクセス情報
行き方:タイ鉄道博物館へのアクセスは、MRTを利用するのが便利です。フアランポーン駅で下車し、2番出口を出て徒歩ですぐの場所にあります。
場所:
Bangkok Railway Station (Hua Lamphong) No. 1 Rong Mueang Road, Rong Mueang Subdistrict, Pathumwan District, Bangkok 10330
Telephone: 02-220 4195 / 082-219 2194
開館日と時間:水曜日〜日曜日の 10:00 AM〜6:00 PM
(月曜日・火曜日および祝日は休館)
入館料:
入館料は無料です。










