スアン・パッカード宮殿博物館はバンコク中心部の 6 ライ(9,600㎡)のエリアにあります。 BTS パヤタイ駅からわずか 400 メートル。 ここには 8 つの伝統的なタイの家屋(通称タイハウス)があり、上階が回廊でつながっています。タイハウスの他のエリアの散策も楽しいです。 スアン・パッカード宮殿&博物館を見学するルートは決まっていません。決まった道はありません。ここに来ると、美しく貴重なものをたくさん集めている祖父母の家を訪れたような、そんなリラックスした感覚を覚えます。私がタイ人だからでしょうか?日本人の皆さんはどう感じるのか?今日はこのスアン・パッカード宮殿に行ってみましょう。1952年から現在に至るまで、居住者が住みながら外部の人に家を開放して見学させるというスタイルをタイで最初に始めた場所とされています。
この土地は昔は中国人のキャベツ畑でした。タイ語で「スアン」は農園、「パッカード」はキャベツという意味です。 後にラーマ5世の孫であるチュムポット・ボンセ・パリバトラ殿下の住居となりました。1952 年以来、チュムポット殿下夫妻が住居として使っている場所で、一般の人が美術品や骨董品を見るために開放されています。1959年にチュムポット殿下が亡くなった後、妻のMRパンティップ・パリバトラはスアンパッカード宮殿をチュンポット・パンティップ財団に寄贈し、スアンパッカード宮殿博物館として開館しました。
美術史が好きな人なら、ここに来て失望することはないと思います。スアン パッカード宮殿は、ドヴァーラヴァティー、スリヴィチャイ、ロッブリー、チェンセーン、スコータイ、ウートン、アユタヤ、ラッタナーコーシンといった時代の美術品や、クメール美術などの古美術品を収集しています。 これらの美術品は、コレクターの個人的な好みや、当時の文化への関心を反映しています。壊れたり歪んだ食器も蒐集されています。つまり、作りそこなったり、壊れたりした作品も展示してあるので、創作の過程で起こる誤ったプロセスを垣間見ることができるのです。それは芸術であり美でもあり、この不完全さが完全さを生み出すのです。現代美術を思わせるような、歪んだ食器、ボウル、椀を見ることができます。 ただし、どの展示室も撮影禁止となっています。 展示室内で写真が取れるのは漆パビリオンだけ。とても残念です。 でも、雰囲気が伝わる写真を載せていきますのでぜひ見てくださいね。
バンチェンの部屋
バンチェン文化の骨董品を展示する部屋です。 先史時代 約1,800~5,600年前のもの。金属細工や絵付けの陶器で世界的に有名でよく知られている文化です。ラオス国境近くのウドーンターニー県にはバンチェン遺跡があります。 この部屋に展示されている骨董品は色絵陶器、 青銅製の武器や道具、 宝飾品の製造に使われた貴重な色石、ビーズ、ガラスなどです。ここに展示されている貴重な文化遺産によって、タイ東北部の先史時代の 農業、冶金技術の発展を窺い知ることができます。
バンチェンの部屋を出た後、タイハウスを見に歩きますが、このような緑豊かな整然とした庭園の中を歩いていきます。 素晴らしい雰囲気です。
チュラロンコン王(ラーマ5世)がボリパット王子に授けた船で、国王陛下に随行する船のパレードに使用されます。 船体はタイアントーン材、キャビンと屋根はゴールデンチーク材で作られており、とても美しいです。
黒漆パビリオンは、スアン・パッカード宮殿の南側の芝生にあります。高床式のこの建物はアユタヤ時代後期のもので、後にアユタヤとバンパインの間のチャオプラヤー川ほとりにあるワットバンクリンに移されました。1958年にその古い寺院で破損した建物をみつけたチュムポット王子が妻の誕生日の贈り物としてアユタヤ県からスアン・パッカード宮殿に移築し、修理・保存を完了させました。この建物は、スアンパッカード宮殿博物館の建築の最高傑作とされ、後世に残る国家文化遺産として研究されています。塔の内部には、仏陀の一生とラーマキエンというタイの民族叙事詩の2つの物語の美しい壁画が黒漆の上に金で描かれています。
木造の宮殿は典型的なタイ様式の建築で歴史的にもとても貴重な建物です。
厳重に管理されており、内部の写真撮影もNGです。警備員が私をじっと見張っています。555。。そこで外の雰囲気を撮影して展示内容を言葉で表現してみたいと思います。
みなさん、内部をイメージしてみてくださいね!
タイハウス1
こちらはボリパット殿下(ラーマ5世の王子)専用の音楽室です。 マハ・チャクリ・シリントーン王女殿下を讃えてタイの楽器が展示されています。自身で作曲もされていた彼は「国際的なタイ音楽の父」と称され、部屋に展示されている楽器はどれも非常に貴重で興味深い歴史を持っています。家の上部には様々な時代の物が展示されています。 タイや南西アジアの様々な時代から蒐集された仏像、偶像、ウマー神の像、アルダナリスアンなどのヒンドゥー教の像など。 これらの彫刻はどれも非常に美しい芸術品です。
タイハウス2
このタイの家は、彼のコレクターとしての趣味がよく表れています。1階には貴重で美しい石や鉱物のコレクション。2階にはSappho(象の背中に座るための椅子のようなもの)、透かし彫りの経典用キャビネット、彼の私物を含む様々な家具など、美しい蒐集品が展示されています。
タイハウス3
タイで作られたものと、タイ人がデザインした中国製のベンジャロン陶器が小さい部屋に所狭しと展示されています。このほか、金のニエロウェア(彫刻を施した焼き物)もあります。タイの人々や外国人が描かれています。アユタヤ時代後期 23世紀ごろのものです。
タイハウス4
4番目の家は現在も様々な場面で使われているスペースです。以前は、歓迎会や会食の場として使われていたそうです。室内は仏間となっており、タイの様々な時代の仏像が展示されています。庭を見渡せる位置にあり、一休みして景色を楽しむことができます。
タイハウス5
5軒目のタイハウスでは、2階に先史時代のバンチェン文化の工芸品が展示されています。1階は貝や魚の化石や岩石や鉱物などを展示しています。
タイハウス6
このタイの家は、コーン博物館と呼ばれています。「コーン(Khon)」とはタイに古くから伝わるラーマーヤナ(ラーマキエン)の物語のさまざまな登場人物をコーン(仮面)で演じるパフォーマンスです。そこで使われる仮面や人形などが展示されています。
タイハウス7
スコータイ時代の陶磁器を展示するためのタイハウスです。中国の緑漆の陶磁器 、ビルマの美術品など。家の外には、石器や先史時代の土器が展示されています。チェンライ県のウィアンカロン窯など、タイ北部の様々な窯から出土された陶器もあります。
タイハウス8
このタイの家では、国内外の金模様のガラス製品、クリスタルガラス製品、銀器、磁器など父のポリパット王子の代から引き継がれたもの、またその息子のチュムポット王子が蒐集したコレクションを展示しています。このスアン・パッカード宮殿の象徴でもあるキャベツの形をした花瓶もあります。
スアン・パッカード宮殿は、芸術や文化において貴重な骨董品や工芸品のコレクションがあることに加えて、タイや外国の珍しい植物を多く含む庭園もあります。そしてタイの家はその佇まいがノスタルジーを感じさせてくれます。このように、雰囲気と文化作品の両面で美しく興味深い宮殿は、訪れる人に忘れられない印象を与えています。
この宮殿を解放した王族の気持ちはきっと、タイ人だけではなく日本人や外国の人にも楽しんでもらえたらうれしいと思っていたことでしょう。。
BTSですぐ来られる便利な場所なので、ぜひ一度来てみてくださいね!それでは、また!
行き方 :
BTSのパヤタイ駅下車。4番出口を出て、階段を下りて右側に沿って、5分ほど歩きます。
Location : Suan Pakkad Palace, Sri Ayutthaya Road, Ratchathewi, Bangkok 10400
Tell. : 02-246-1775-6 #229
Time : 毎日9:00 a.m. ~ 4:00 p.m.
(毎年3月8日と12月5日を除く)
** 入場料:タイ人 50バーツ:外国人 100バーツ
宮殿では靴を脱いでください。靴を持ち運ぶためのビニール袋が用意されています。
そして、ここでは各部屋での写真撮影は禁止されています。 家の外でのみ写真を撮ることができます。